(掲載:2013/2/9)

学生と技術士との対話会』は、関係各位のご協力の下、お蔭様で今回、4回目の開催となりました。今年は、学生諸君は、博士課程より1名、修士課程より10名、学士課程より2名の参加となりました。全員で13名の参加となり、2009年の開始以来、最も多い参加人数となりました。慶應技術士会から会員技術士10名、母校大学側からは教育点検改善委員会委員長の志澤教授、幹事の森田准教授にご参加いただきました。以下に、会の模様を、当日の進行に沿って、詳細にご報告いたします。

まず、会の初頭、石井幹事の挨拶です。「機械科20期1962年、ちょうど卒50期の石井であります。今回は、学生さんの参加人数が多く、後継者が育つように感じられて、大変嬉しく思います。では、志澤先生の挨拶から、始めたいと思います。」

【石井幹事の挨拶】
【石井幹事の挨拶】

志澤教授より。「諸先輩の皆様方におかれましては、今日は土曜日のところ、お集まりいただいて厚く御礼申し上げます。学生諸君も、休みのところ、集まっていただいて有難く思います。」

「さて、この会の趣旨をご説明します。機械工学科の修士1、学部4年生を始めといたしまして、その他、ほとんどの学生は、JABEE課程を修了している。一次試験を免除であり、学部4年生も、数ヵ月後にはそうなるわけであります。我々教育者・研究者としては、若いうちに、社会へ巣立ってから、なるべく早くに二次試験を受けまして、技術士になってほしい、と思う次第です。

とは言っても、技術士とはどういう人で、どんな仕事ができて、どんな魅力があるのだろう、ということを、まだ知らない。JABEE課程は実施していますけれども、授業中に特にそのような話があるわけではない。今日は、集まっていただいた諸先輩方から、とりわけ、慶應義塾大学卒の諸先輩方から、話を直接聞いていただきたい、という趣旨です。」

「本会は、毎年1回、今年で4回目の開催となりますが、一昨日、日本の、とある大手電機メーカーさんにお勤めの方と会って話をする機会がありました。その時、日本技術士会とJABEEの話題になりました。この企業さんは、技術士の資格を重要視している。私は、以下の話を初めて聞きまして、なるほど、と思ったのですが、昨今の少子化という現状において、偏差値で、卒業した大学を判断できない時代に入った、ということでした。学生諸君には、会社に入ってから必要になる、仕事に関わる、技術的な基礎となる知識を、どこの大学でもいいので、それぞれの学生の母校にて、貪(どん)欲に学び取って来て欲しい、ということでした。

一方、国家試験・国家資格の持つ意味合いも、大きく変化しております。グローバル化の風潮はなお強く、今はどの会社さん、特にメーカーさんにおかれましても、例えば海外の会社と共同事業、共同研究、あるいは技術提携、あるいは海外/国内の生産工場において協業する、というような時代であります。

こういう時に、資格は重要なのであります。相手方と、技術交渉することは多々あるわけで、その場合、なんらかの資格が必要です。Professional Engineerを持っていれば、海外で通用する、あるいは、名刺の裏に、日本語ですと博士号ですが、Ph.D、Dr.Engineeringと書いてあることが、交渉の場では重要である、と言っていました。今日は、そのことを念頭に置いて、対話を十分にしていただければ、と思います。前置きが長くなりましたが、今日はお集まりいただいて、本当にありがとうございます。」

【志澤教授の御挨拶】
【志澤教授の御挨拶】

【技術士のイメージとは】
【技術士のイメージとは】

【国家資格とDr.の役割】
【国家資格とDr.の役割】

石井「先生、どうもありがとうございました。では、会の開始に先立ちまして、花谷会長より挨拶があります。」

花谷会長「慶應技術士会会長、花谷であります。私は昭和27年に機械工学科を卒業しまして、当時はまだ、JABEE制度、その他、今のような制度では、ありませんでした。従いまして、私は、その当時、一次試験は受ける必要がなかったのですが、知りませんで、機械工学科卒は免除になっていたらしいのですが、一次試験から受けまして、一次、二次と合格しました。非常に若くして、技術士資格を取りました。

その後、先ほどお話がありましたように、海外で私はずいぶん仕事をさせていただきました。技術士(海外ではP.E.の扱い)の資格を取りまして、やはりアメリカの仕事が多く、アメリカ、オーストラリアの付近ですが、技術士、P.E.の資格を持っているのと、持っていないのとでは、相手方の対応が全く違います。そういう意味で、皆さん、早くに技術士二次の本試験を受けて合格されることをお勧めします。日本技術士会でも、若年層の技術士はそんなにいない。若くして、技術士になり、早くからご活躍することを私は勧めたい。以上、簡単ではございますが、挨拶とさせていただきます。

【花谷会長の挨拶】
【花谷会長の挨拶】

【聞き入る学生諸君】
【聞き入る学生諸君】

石井「ありがとうございました。それでは、関矢事務局長から、技術士制度について若干、ご説明させていただきます。」

関矢「事務局長の関矢でございます。制度については、先生方から、あるいは関係したホームページに十分な説明があり、詳細には触れませんが、今回、資料を、各テーブルに一部づつ配布します。疑問点あれば、今日、諸先輩と対話してください。

それと、諸先輩方の略歴がありますので、これを見ながら、話をしてください。また、終わりましたら、学生さんはアンケートの記入をお願いします。その内容を踏まえまして、次回開催に向けて改善します。その他、18大学の大学別の技術士会の名称及び活動一覧、また、日本技術士会のパンフレットがありますので、適時、対話会の中で参考にしてください。以上です。」

石井「どうもありがとうございました。私自身の経験から、技術士のメリットは、私は国内の重系工業会社に勤務していたのですが、日本ではなく、むしろ海外で感じられました。アメリカでのことですが、設計計算書に、P.E.のオーソライズ、すなわちサインが必要でした。技術士は、世界的に通用する権威ある資格であり、研究分野ではDr.、エンジニアリング分野では、P.E.が必要、と実感した出来事でした。」

【関矢事務局長の挨拶】
【関矢事務局長の挨拶】

【配布資料の紹介】
【配布資料の紹介】

「それでは、今日、お集まりいただいた技術士の方々の自己紹介を、簡単にしていきます。皆様、よろしくお願いいたします。」

以下、参加した会員10名の、発言を抜粋して掲載いたします。

私自身を振り返ると、学生の時代には、様々な迷いがあった。今日の対話会が、学生の皆様方の、それを払拭するようなきっかけ、ヒントになれば良い。

なんらかの資格があると、仕事上、海外で現地のエンジニアと意思の疎通が図りやすい。世界を相手に仕事をしていただきたい。

技術士を取ってから、日本技術士会、市及び県の団体/技術士会、慶應技術士会と所属しまして、魅力的な人々との人的交流が格段に広まっている。

今日は、大学の後輩と、このように交流できて、慶應の先輩として嬉しい。私自身、企業にて機械設備を売るときに、専任の技術者が必要であり、技術士を持っているため、それに該当した。しかし、それは小さなメリットであり、技術士の間で、同志と、同じ着眼点、同じ問題意識の共有が、できることの方が大きい。

技術士を取ると、世の中が変わる。若さが保てる。元気な人が多い。慶應技術士会は現在、会員数は115名であるが、企業にも技術士会があり、その規模はこれよりもっと大きい。

会社に入ったら、自分で仕事を見つけて、アイデアを出して、現場を開拓して欲しい。私は、50年間、企業に在籍し、75歳で独立した。その間、特許を200件超、取得した。学生の諸君は、会社に入ったら、自分の存在感をアピールしてほしい。

技術士のメリットは、ドイツで感じた。技術者、エンジニアの仕組みが違う。外国では、国によって、むやみにエンジニアを名乗ることは、法律で許されていない。自己研鑽をしている人が、技術士になれる素質を持っていると思う。

石井「では、これから、対話に入っていただきます。学生さんと、近い年代の方もおります。少しでも、皆さんの将来に対して役立つ時間になればいい、と思います。各グループ、2人なり3人の会員がおります。2時くらいに、ケーキとコーヒーのセットが出ますので、気楽に、リラックスして進行していただければと思います。」

【全体の風景(1)】
【全体の風景(1)】

【会員の自己紹介(1)】
【会員の自己紹介(1)】

【会員の自己紹介(2)】
【会員の自己紹介(2)】

学生と会員技術士との対話の様子を、一部ご紹介いたします。

学生諸君の自己紹介は、以下の項目でした。

・所属研究室、サークル活動、スポーツ、今後の予定(進学・就職・留学等)、現在の研究内容

学生諸君5名の現況

・理工学部機械工学科4年生:修士課程へ進学予定
・修士2年生:後期博士課程へ進学予定
・修士2年生:内定企業へ就職予定
・修士1年生:これから就職活動
・修士1年生:これから就職活動

会員技術士2名

・メーカ勤務、R&D部門を経て、技術統括部門に所属 40代
・建設・土木系企業勤務SE 40代

【会員の略歴を聞く参加者】
【会員の略歴を聞く参加者】

【会員の自己紹介(3)】
【会員の自己紹介(3)】

学生からの質問をQ、会員技術士からの回答をAとして、Q&A形式で列記します。

Q: 大学での研究は、企業で役立つのか。

A: 役立つ。大学の方が先端を行っていることは多々ある。

Q: 就職活動について。博士課程を経てからの就職、あるいは博士号を持って就職することについて、メリットを聞きたい。

A: 私は、社会人博士課程を経た。会社に入って15年位経った頃に入学して、取得した。工学であった。3年が規定であるが、3年半かかった。 資格は、能力を示すきっかけ。欧州の視察に参加したところ、半分がDr.であった。欧州では、Dr.には議論ができる有能な人物が多い。海外においては、当然、初対面の際に自己紹介する場面があり、資格は有用である。

就職においては、Dr.は有用であろう。但し、人のマネはだめ。Dr.を取得するプロセス、さらに新規性が重要。企業はそこを判断する。

A: 新規性についてですが、このテーブルに来られた学生さん5名は、「弁理士」という資格を知っていますか。(全員、「知っている。」との答え。)

弁理士は、技術を権利化する一方、技術士は、技術を創発する立場にある。これは、皆さんは工学系であるので、分かると思いますが、数学の集合のベン図のように、互いを補完するような形になっている。技術士は、Dr.と同様に、エンジニアの中でも先端を行く。また、資格は、自立(経済的、精神的)を生む。経済的には、皆さん、「年収ラボ」というホームページをご存知ですか。(学生1名が聞いたことがある、との答え。)この中で、トップ10には入っていないが、11,12番目くらいにあり、比較的、良い位置につけている。ホームページ上の話なので、あくまで、これは目安ですが。

さらに、君たちは20代前半、前途洋洋、希望に満ち溢れているが、30歳、35歳あたりか、それは人によって違うが、必ず壁にあたる。迷うこともある。その時、資格を持っていると、それに向かう手助けになることがある。当方、技術士を持ってはいるが、未だSEの業界で汎用的な国家資格を受験し続けている。これは試験種が多く、自分に合った試験をチョイスできる。受かる、受からないに関わらず、自己研鑽のプロセスにおいて「発見」「気づき」が多い。

【慶應始め各大学技術士会の資料等を配布しました】
【慶應始め各大学技術士会の資料等を配布しました】

【公益社団法人日本技術士会のPR資料を配布しました】
【公益社団法人日本技術士会のPR資料を配布しました】

Q: 技術士としての資格の仕事、資格があるが故に、技術士としての専門の業務ができるのか。資格がなければ、できない仕事があるのか。有資格者を、仕事をするとき、認知する場面があるのか。

A: 資格は、なくても仕事はできる。メリットとしては、

1.人脈。いろんな会社及び人とお付き合いできる。名刺を出して、技術士同士だと、「同じレベルを超えた」という認識ができる。競合関係にある会社でも、信頼に足る人物だと類推できる。

2.技術士になることは、自信、ある一つのマイルストーン。私は、30代半ばで目指し、後半で取得した。資格を取った後、立派な仕事をしよう、と自身を奮い立たせる。

3.つらい時でも、こういうことを乗り越えてきた、という自信。次の壁を超えられる。

4.将来のグローバル化に備える。皆さん、学生さんの今の世代から、10年後、20年後、グローバル化という言葉が無くなる位に当たり前に、「グローバル化」、しているかもしれない。その時に資格がある、というのはどういうことでしょうか。以下、これは私見ですが、欧州に行った経験から申し上げると、外国は、所によりますが、先祖は遊牧民、あるいは狩猟を糧とした民族であった。遊牧において、いつも違う人(民族)とすれ違ったり、狩猟において、気持ちが緊張した生活であった。一緒に仕事を、組んでするとき、「この人(この会社)は、信用がおけるのか。」という気持ちを持つのではないか。そのとき、資格は自己紹介の一部になり、信用度が増す材料となる。

A: 技術士の業務について補足します。技術士は、「名称独占」資格です。自分が、技術士、ということを名乗れます。独占的にこの業務をできる、という資格ではありません。

では、どのような場面で仕事に役立つのか、についてですが、例えば、あなたが将来、家を建てるとします。このとき、ハウスメーカ、例えば○○ホームや××ハウス、あるいはコールデンタイムでやってるテレビ番組で有名な建築家とか、家を頼んで設計してもらう場合、これは一級建築士や二級建築士などしか設計してはなりません、という法律の縛りがあります。これは、設計業務を、建築士が「業務独占」している、からです。

一方で、家だけ立派でも、生活はできません。立派な豪邸でも、その家の前に道がなければ買い物もいけないし、発電所がなければ電気も来ないし、橋もなければ川を越えられない訳です。

このような、公共建築物、あるいは上下水道なども含めて「社会インフラ」をつくるのは、自治体や県や国、です。場合にもよりますが、入札、という制度で、このような建設物を作る企業を募集します。その場合、入札ですから、「安く、早く、確実にいい物」を作ってくれるところに、道路や橋の建設を依頼するわけですが、誰でも応募していいよ、というようにすると、当然、誰でも応募してきます。本当につくれる「人」「技術力」「資材」「建機」「財務」等々、があるかどうか、全く、わかりません。ですので、この仕事の技術的な責任者(管理技術者といいますが)は、技術士に限る、というような条件をつけてきます。これを参加要件といいます。特に建設・土木の分野では多いです。

難しい話をしましたが、例えば、私は、4,5人しか顔と名前が一致しないのですが、AKB48のどなたか由来のアイテムが、オークションにかけられているとします。参加条件として、「○○さんを一推しメンとする、○○さんの熱心なファンしか、当オークションには参加できません。」というように、条件をつけてくるわけです。(一同、談笑して納得)わかりやすくいうと、仕事をとる段階で、そういう「必要条件」をつけてきます。

A: 将来的には、グローバル化した時代にも、このような制約をかけてくる可能性がある。アジアの国々からの業務で、P.E.に限る、など。国内市場ではなく、グローバル化して国際化すると、相手の素性がわからない。世界中から公募するとき、資格要件をかけてくる。お勧めするのは、早いうちに取ってほしい。若いうちの方が、吸収が早い。あるいは、リスクヘッジ、自分への自信。これから、40年間の中でいろんな出来事があるでしょうけど、技術者としてフレキシブルな対応ができるかどうか。

A: フレキシブルな対応、ということでいうと、技術士は、転職の武器になる。国家公務員の中途採用、あるいは教員の特別採用のケースなど。特別採用というのは、教員免許がなくても、今までの職業経験や各種資格など、教育に生かせると教育委員会などが判断した場合に、自治体や学校の裁量等々で、教育に熱意のある者を募集して、教員として採用する、という制度です。近年、転職において、例えば28歳以下、35歳以下、という年齢の制限は少しづつ撤廃されはじめている。60歳未満、というのが多くなってきているが、これも少子高齢化で無くなる可能性もある。

一次試験合格は終身有効。二次は論文試験。マークシートや計算メインではない。経験が必要である。また、二次試験に通ると、他の国家資格の取得の際、科目免除となる場合もあり、メリットは大きい。

【質問に答える会員(1)】
【質問に答える会員(1)】

【質問に答える会員(2)】
【質問に答える会員(2)】

【質問をする学生(1)】
【質問をする学生(1)】

Q:修習技術者、技術士補とは。登録した方が良いのか。

A: 士補は資格。修習技術者は呼称であって資格ではない。人脈、意識を高めたく、という動機で、登録してもよい。企業に入ってからのタイミングでもいい。上司が技術士、という可能性もある。仕事をしていれば、受験資格は満たす。士補登録すれば、4年で受験資格ができる、という期間のメリットはある。

Q: 二次試験の合格の秘訣を教えて欲しい。

A: 面接の指導をしたことがある。課題・問題にどう取り組み、どう解決したか。それがどれだけ、会社、世の中に有益であったか。問題解決能力、プロセス、粘り、独自性。入社したての頃は、雑多な仕事、覚えることも多い。小さな仕事でも、論文にできる仕事はあるか、探すことも必要。5年後、10年後にチャンスは来る。独自性を持ち、与えられた仕事は着実にこなす。そうなると、もっと大きい仕事を、上司はまわすようになる。

A: 勉強の仕方については、書店に行けば、「技術士コーナー」があり、本が多くある。建設の分野が多いが、探せば機械もある。試験問題としては、自由度が高い。事前の準備、十分な予備知識がないと、解答できない。政府がつくっている白書「○○白書」を読むのもいい。
幸い、JABEE課程修了者は、一次試験が免除。一次試験の基礎的な工学に関する試験はパスできるので、論文に専念できる。入社したての頃は、例題論文も仕事の参考になるのでは。上手く、活用してほしい。

建設の世界は、資格のオンパレードなのですが、例えば、機械が関係するところでは、ここでは、ニッチな話題なのですが、一級建設機械施工管理技士、という資格がありまして、これは建設機械(パワーショベル、クレーン、ブルドーザーなど)の運用を統括して、工事における建機の運用を安全に行い、建機を使った工事を監督・管理する資格なのです。

建築士も、たとえば一級建築士は、今は、一級建築士の他に、より専門性の高い、構造設計一級建築士、設備設計一級建築士と、細分化されまして、これは一級建築士を5年経ないと受験資格がない。医師も、(学会)認定医、専門医、指導医、と段階があり、昔は医師国家試験を通ると、一生、先生と呼ばれたのですが、今は、段階的に自分を高めていかないと、病院間の転職(ここでいう転職は、一般的な会社員の転職、とは意味合いが違ってまして、上司や自分が所属する職場(医局)の意向によって、別の職場に変わる、という意味での転職です。)も、ままならないケースもある、という話を聞いたことがあります。これは、当方、身内に医療関係者がおりまして、そこからの話です。

技術士も、総合技術監理部門、という部門があり、ある分野で技術士になっても、まだ上を目指す余地はあります。
皆さんは、若いので、エンジニアになる、と決まったわけではないですし、今日は、まずは技術士、という生き方を知ってもらうだけでもいいです。

【対話会の様子(1)】
【対話会の様子(1)】

【対話会の様子(2)】
【対話会の様子(2)】

【闊達な議論:学生諸君と会員】
【闊達な議論:学生諸君と会員】

Q: F.E.とはどんな資格なのか。

A: これは、Fundamentals of Engineeringといいまして、例えるならアメリカの技術士1次試験のようなものです。といいますか、日本の技術士制度はアメリカを参考にしてつくられましたので、例えが逆になってしまっていますが、そのような試験です。
日本語では、アメリカ基礎工学検定、という呼び方を、15年前はしていました。
日本で受験したのですが、受験料はドルで支払いました。試験官はアメリカから来訪しまして、試験中の注意事項の説明(筆記具は何で、時間は何で)というのも全部英語です。当然、試験問題も解答用紙も英語です。マークシートで、当時、午前4時間、午後4時間、計8時間の試験で、あなた達と同じ年齢でとても若かったのですが、長い試験ですし、言語を英語にして、8時間ずっと考えますので、試験後、疲れがどっと出たのを覚えています。

Q: 海外での業務について。自ら外国に行きたい、と異動の希望を出したのか。私は、自ら海外で働く機会を得たいと、思っている。

A: 自分からは、海外勤務を希望してはいない。会社からの異動命令であった。しかし、そういう人材は、今後は歓迎されるであろう。
海外に抵抗がなければ、行きたい、といえば、周囲の評価は高まるであろう。
昨今、グローバル化の波は大きく、経営層からのメッセージとして、幹部はTOEIC600点を取るよう要求されている。

A: 海外は、インフラが脆弱。特に東南アジアでは、技術者に対して憧れ、憧憬がある。チャンスがあり、事情が許すなら、特に途上国には行った方が良い。

Q: 企業を出た後に独立し、技術士関係の事務所を開いた人のケースを教えてほしい。

A: 私の周りではいない。定年してからの人が多い。しかし、昨今、現役時に所属する会社でも、資格を重要視している。

Q: 趣味と仕事について。

A: 趣味が仕事に生きる場合もある。一本、筋の通った趣味があるといいな、とこの年になって思うことがある。

A: 学生時代にやっていたことが、思わぬところで役立つことはある。長く続けていると財産になる。海外では、個人のアイデンテティを問われたとき、趣味をアピールに使える。交流の場では、名刺を出して、○○会社の者です、という日本式の先を行く場面が多々ある。これは、日本では○○会社の者です、で双方納得するけれども、海外では、個人主義の風潮もあり、「○○会社の者であり、あなたはどういう方なの。」という問いかけがある。

Q: 出身大学と仕事について。

A: 慶應は、当然、他の大学と風土が違う。私は、他の大学にも行ったが、そこは論理的なことを重視する学風であった。一方、慶應は新しいことが好きな側面もある。校風を生かす、ということも重要です。

石井「さて、議論たけなわですが、ここで時間となりました。我々も、アフターサービスもやりますので、それぞれ技術士の方に、メール等で連絡していただきたいと思います。また、KEIO P.E.のホームページもありますので、こちらにもメールしていただければ と思います。慶應技術士会に遠慮なくご入会をどうぞ。士補の登録をしたい方は、ご連絡ください。それでは、今日の会はこれで終了します。」

以上にて、今回の学生と技術士との対話会は終了いたしました。


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