日本技術士会「第2回理科実験事例発表大会」で、慶應技術士会 外舘秀一幹事(技術士 機械部門、経営工学部門)が講演しました。
日程 : 2017年11月1日(水)
場所 : 葦出ビル
講演内容 : 慶應技術士会として2013年からJST主催の年次イベント「サイエンスアゴラ」に科学工作を体験することをテーマとして継続的に参加しており、その参加に向けての準備、出展内容、成果および今後の課題を発表しました。
発表要旨 :
1.サイエンスアゴラでの工夫点 サイエンスアゴラは選考採択方式であり、応募に当たっては、念入りな準備が必要です。子供だけで来ることはほとんどないので、子供向けの工作であっても保護者を巻き込んでの対応となります。家族で来るような人たちは、子供を理系に育てたいと思う親が多く、親も工作の内容に関心を示されます。工作の出展が良いのは、その場限りではなく、自分の作品を持ち帰ることで、後日も技術士を意識してもらえることです。
2.実施内容 2013年は、幾何学を利用した「マジック図形」と偏光を利用した「偏光アート」の工作に105人の来場者。2015年は、合わせ鏡の原理を使った「宇宙の奥を覗く」という工作を出展した結果、171名の参加者。2016年は「リニア新幹線浮上のしくみ」でアラゴの円盤、もう一つは「LEDアートのしくみ」でLED点灯基本回路の工作でした。アラゴの円盤には188名、LED回路には196名の参加。「参加者特別賞」を受賞しました。200を超える出展の中から純粋に参加者の目線で評価されることに意義があります。
3.課題、サイエンスアゴラでは、出展料は必要ありませんが、オプションの会場備品には借用料がかかりますし、工作の場合は材料・部品の購入費が必要になります。慶應技術士会では会員からの寄付で賄っており、毎年10数万円程度の資金を投じています。来場者から材料費等を徴収することは認められるが、そこまではしたくないと考えています。日本技術士会の科学技術振興支援委員会が、技術士会会員の社会貢献活動資金の支援を行っていますが、対象は会員個人の活動のみで、団体の活動は対象になっていません。善処を期待しています。